我が家のリビングは、家を建ててから二十年間、ほとんど手を入れることのないまま時を過ごしてきました。ベージュ色の壁紙は薄汚れ、フローリングはあちこち傷だらけ。天井の真ん中に一つだけある蛍光灯のシーリングライトが、部屋全体をのっぺりと照らし出し、どこか落ち着かない、ありきたりな空間でした。子供たちも成長し、それぞれが自分の部屋で過ごす時間が増え、かつて家族の笑い声で満ちていたリビングは、いつしかただテレビを見るためだけの場所になっていました。このままではいけない。もう一度、家族が自然と集まり、会話が生まれるような、居心地の良いリビングを取り戻したい。そんな強い思いから、私たちはリビングのリフォームを決意しました。私たちが目指したのは、お気に入りのカフェのような、温かみと落ち着きのある空間です。リフォーム会社との打ち合わせで、私たちのそんな漠然としたイメージを伝えると、設計士の方は素晴らしいアイデアを次々と提案してくれました。まず、床は既存のフローリングの上に、少し濃い色合いの無垢のオーク材を重ね張りすることに。本物の木が持つ質感と温もりが、空間の質を格段に上げてくれるはずです。壁は、一面だけをアクセントとして、深みのあるネイビーの壁紙に。他の三面は、空間を明るく見せるために白を基調としますが、ビニールクロスではなく、調湿効果のある珪藻土を塗ることにしました。そして、空間の印象を劇的に変えるのが照明計画です。天井のシーリングライトは撤去し、複数のダウンライトを分散配置。さらに、ダイニングテーブルの上には、真鍮製のペンダントライトを低めに吊るし、ソファの横にはフロアスタンドを置くことで、シーンに合わせて光を使い分けられるようにしました。壁際には間接照明も仕込み、夜は柔らかい光で壁を照らし出すことで、リラックスした雰囲気を演出する計画です。工事が始まり、日に日にリビングの姿が変わっていくのを見るのは、本当にワクワクする体験でした。そして約二週間後、ついに新しいリビングが完成しました。ドアを開けた瞬間に感じた木の香りと、目に飛び込んできた光景は、私たちの想像をはるかに超えるものでした。オークの床はしっとりとした艶を放ち、ネイビーの壁が空間をぐっと引き締めています。
古びたリビングが家族が集まるカフェ空間に大変身