子供が成長しそれぞれの個室が必要になったことをきっかけに、私たちは自宅の一階部分を約6畳分増築することを決意しました。それまではリビングの片隅を学習スペースにしていましたが、集中できる環境を整えてあげたいという親心からの決断でした。しかし実際に計画を立て始めて驚いたのはその費用の重さです。当初は百万円程度でなんとかなるだろうと楽観視していたのですが、業者さんから提示された見積もりは諸経費を含めて二百五十万円を超えていました。なぜこれほど高くなるのか詳しく話を聞くと、既存の外壁を一度解体し、基礎を新しく打ち、さらに古い屋根と新しい屋根を繋ぎ合わせるという工程には熟練の職人さんの手間が非常にかかるからだということでした。工事が始まると生活の中での不便さも少なからずありました。増築部分が既存の家と繋がるまでの間は壁に大きな穴が開いた状態を養生シートで塞いで過ごすことになり、外の音がダイレクトに響いたり、冬場だったので隙間風が気になったりしました。しかし少しずつ部屋の形ができていく様子を見るのは家族にとって大きな楽しみでもありました。基礎が固まり、柱が立ち、断熱材が詰められていく過程を見ることで自分たちの家が新しく生まれ変わる実感が湧いてきたのです。最終的に完成した6畳の個室は光がたっぷり入る明るい空間になり、子供も大喜びで自分の城を作り上げていきました。実際に増築を経験して感じたのは目に見える建物代以外にかかる雑費の多さです。例えば増築によって固定資産税の評価額が変わるため、そのための登記費用や不動産鑑定に関連する出費がありました。また庭の一部を潰して部屋にしたため、外構のやり直し費用も発生しました。これらの費用をあらかじめ予備費として計上しておかなかったのは反省点です。しかし不便だった暮らしが解消され、家族全員がゆとりを持って過ごせるようになった現在の生活を考えれば、あの時の投資は決して高いものではなかったと確信しています。もしこれから増築を検討されている方がいるなら、予算には十分な余裕を持ち、どんなに小さな疑問でも担当者にぶつけて納得した上で進めることを強くお勧めします。特に既存部分との取り合いの仕上げについては、後でイメージと違うとならないように細かく打ち合わせをすることが、追加費用の発生を防ぐ最大の近道であると学びました。
我が家の一階増築で分かった想定外の費用と感想